日本の自閉症の子供達の未来のために、希望の光となる回復プログラムを届けます。そのプログラムの名は「自閉症回復への遺伝子栄養療法Dr. Amy Yaskoプロトコール」です。世界的に20,000組以上のご家族が実践し結果を出している遺伝子栄養療法(ニュートリジェノミクス)による自閉症回復プログラムです。
私は現在、日本においてこのプログラムを約80人以上の子供たちに実施サポートしております。そして大変良好な結果を出しています。その中には「自閉症」という診断が実際に消えたお子さんもいます。現在日本においては自閉症回復の手段がありません。出現する症状に対して薬剤を使用し抑制することしかできません。
しかし、アメリカではこれまでも数種類の自閉症回復プログラムが行われてきました。アメリカでは「自閉症は改善できる」と言われており、実際に改善している子供たちが多数います。しかし、それらプログラムでさえも改善できない子供たちもいるのが現状です。そして、そんな子供たちもDr. Amy Yaskoのプログラムにより改善しているケースが多数存在するのです。
このプログラムでもっとも焦点を当てているのは「メチレーション」です。自分の遺伝子を正しく発現させたり、望まない遺伝子発現を抑制したりするためにこのメチレーションが必要になります。体内に侵入したウィルスや細菌、曝露した重金属などの毒を解毒し排泄させるためにも必要なのがこのメチレーションです。
Dr. Amy Yaskoはこのメチレーションに関連する経路内の酵素の遺伝子変異を迂回するサポートを行うことで、メチレーション機能を改善し自閉症やアルツハイマーなどの神経疾患の改善を可能にするプログラムを完成させました。メチレーション回路内酵素の遺伝子の突然変異(SNPs:一塩基変異多型)を調べることでその酵素の働き・活動性を予測します。遺伝子変異は不変ですのでこのプログラムで遺伝子変異が改善するわけではありません。また、この遺伝子変異が自閉症のすべての原因であると考えることは難しいです。しかし、この遺伝子変異をサポートし本来の機能を取り戻すことで自閉症の回復を目指すことは可能です。
自閉症は多因子性疾患です。メチレーション関連遺伝子・消化管の細菌叢・ウィルス・ミネラルバランス・有害金属・神経伝達物質のバランスなどを多角的にそして包括的にサポートしなくてはいけません。Dr. Amy Yaskoプロトコールとはまさにこの包括的なプログラムです。
2016年現在、日本においてもアメリカのDr. Amy Yaskoの成果を聞いて、自分たちも取り組みたいというご家族が増えてきています。
しかし、この素晴らしいプログラムを実践するためにはその理論・生化学・遺伝学・細菌学・生理学・分子生物学・栄養学・使用するバイオケミカル検査・使用する栄養サプリメント・食事療法に関する幅広知識が要求されます。日本のご家族がご自身達のみで実施できるほど簡単ではありません。
そのため私は、このプログラムを実践するために必要な情報を提供し、一人でも多くの自閉症の子供達の未来を守りたいという思いでこの本の執筆を決心しました。この本ではDr. Amy Yaskoプロトコールを実施する上で必要な生化学的な知識や理論、使用するサプリメントに関する情報、使用するバイオケミカル検査に関する情報、プロトコールの進め方などについて記載しています。アメリカでDr. Amy Yaskoプロトコールを実践しているご家族はとても知識が豊富です。なぜご家族に知識が必要であるのでしょう?それは、自閉症の子供達をもっとも身近で毎日見ているのは我々ではなくご家族だからです。プロトコールを進行していく中で使用する栄養サプリメントや日々の食事の中で変化する子供の反応を、もっとも身近にいるご家族が見てあげなければいけないからです。「知識は力である」まさにこの言葉のとおり、知識という力を溜めて下さい。その力は、きっと子供達を助けるでしょう。
私はこのプログラムに出会ったことにとても感謝しています。私自身や家族の未来を変えてくれました。そして日本の子供達の未来を大きく変える可能性を得ることができました。